「うちの業種でもリスキリング助成金は使える?」——これがよくある第一の疑問です。結論から言うと、業種による原則的な制限はなく、飲食・小売・介護・製造業・IT業など幅広い業種で活用できます。ただし「どんな訓練が対象になるか」は業種によって異なります。本記事では10業種の活用ポイントを業種別ガイドへのリンクとともにまとめます。
1どの業種でも使えるの?まず確認すべきこと
業種を問わず共通の前提条件:
① 雇用保険の適用事業所であること
② 訓練対象のスタッフが雇用保険の被保険者であること
③ 訓練内容が「事業展開・DX推進・GX推進・人材育成計画」のいずれかと関連していること
④ 計画届を訓練開始1ヶ月前までに提出すること
⑤ 定額制の場合は1人あたり10時間以上修了すること
上記の前提を満たせば、業種による申請制限はありません。ただし「どんな訓練内容がその業種で対象になるか」は個別の判断が必要です。各業種の詳細ガイドで具体的なケースをご確認ください。
2業種別ガイド一覧(10業種)
飲食業はデリバリー参入・EC物販・多店舗展開・SNS集客など、事業展開の文脈で申請しやすい業種です。店長候補の先行育成(タイプC)も活用できます。
ホットペッパービューティー依存からの脱却・EC物販・男性業態参入など、事業展開とDX推進の両面から申請できます。パート・アルバイトも要件を満たせば対象です。
実店舗のみからEC参入への転換は「事業展開(タイプA)」として申請でき、SNS集客・Web広告のデジタル化は「DX推進(タイプB)」として申請できます。EC担当者候補の先行育成も可能です。
建設業の2024年問題対応・BIM/CIM導入・GX(脱炭素化)推進が助成対象です。不動産業ではWeb集客・オンライン内覧のデジタル化が活用しやすいケースです。
2025年問題(介護人材約32万人不足)を背景に、ICT活用・業務DX化・採用デジタル化が急務な業種です。障害福祉・放課後デイなど新サービスへの事業展開での申請も可能です。
2025年に訪日外客数が史上初の4,200万人を突破。インバウンド対応・語学研修・OTA依存からの自社集客転換が助成対象になります。体験型観光・農泊などの新業態展開も申請できます。
IoT・AI・ロボット導入に伴うDX研修と、脱炭素化(GX)研修の両方が対象になる業種です。BtoB主体からEC・自社ブランドへの展開も「事業展開」として申請できます。
「IT企業だから関係ない」は誤解です。生成AI導入・新サービス領域への事業展開・ディレクター・PM候補の先行育成など、IT業でも幅広く活用できます。
2024年4月の時間外労働規制強化(2024年問題)を受けて、配送ルート最適化・受発注DX・カーボンニュートラル対応が急務です。EC物流参入も「事業展開」として申請できます。
「医療DX令和ビジョン2030」を受けてICT・DX化が急務な業種です。全日本病院協会主催の医療DXプログラムが本コースの対象講座として認定された実績もあります。東京都独自の支援制度との組み合わせも検討できます。
3業種を問わず使える共通の申請パターン
業種にかかわらず、以下の3パターンはほぼどの業種でも申請しやすいケースです。
| 申請タイプ | 内容 | どの業種でも使えるケース |
|---|---|---|
| タイプB DX推進 |
デジタル化・業務効率化を推進するための訓練 | 生成AI活用・業務自動化・SNS集客・データ分析など、デジタル化に関連する訓練は業種を問わず申請しやすい |
| タイプC 人材育成計画 |
3年以内の昇格・登用計画に基づく先行育成 | 「〇年以内に店長・管理職に登用する計画がある」という文書を作れれば、業種を問わず活用できる |
| タイプA 事業展開 |
新規事業・新業態・新サービスへの参入に伴う訓練 | 「これまでやっていなかった新しい事業に参入する」という文脈が作れれば業種を問わず申請できる |
4業種別に見る申請のしやすさ比較
| 業種 | 申請しやすさ | 主な申請タイプ | 特記事項 |
|---|---|---|---|
| 飲食業 | ★★★★★ | A・B・C | 事業展開の文脈が作りやすい |
| 小売・EC | ★★★★★ | A・B・C | EC転換が明確な事業展開になる |
| 美容・サロン | ★★★★☆ | A・B・C | 業態変更・EC物販との組み合わせで申請しやすい |
| 介護・福祉 | ★★★★☆ | B・C | DX化・新サービス参入の文脈が使いやすい |
| 製造業 | ★★★★☆ | B・GX・A | GX研修も対象になるため幅広く活用できる |
| 建設・不動産 | ★★★☆☆ | B・GX・C | DX遅れが課題だが申請の根拠を整理しやすい |
| 宿泊・観光 | ★★★☆☆ | A・B・C | インバウンド対応が明確な根拠になる |
| 運輸・物流 | ★★★☆☆ | B・GX | 2024年問題が強い申請根拠になる |
| IT・Web・広告 | ★★★☆☆ | B・A・C | 新サービス展開の文脈が重要 |
| 医療・クリニック | ★★☆☆☆ | B・A・C | 義務的研修との区別が必要・要注意 |
本コースは令和8年度(2026年度)が最終年度の見込みです。どの業種でも今すぐ動き始めることが重要です。2027年2月末までに受講者1人あたり10時間以上を修了させることが実質的な締切です。
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Bizleへのお問い合わせはこちら →本記事の情報は2025年7月時点のものです。各ケースが助成対象になるかは個別の訓練内容・計画内容によって異なります。必ず厚生労働省の公式ページまたは管轄の労働局・社労士にご確認ください。







