人材開発支援助成金には「経費助成」と「賃金助成」の2種類があります。多くの企業が経費助成だけを意識していますが、賃金助成を組み合わせることで受給総額を大幅に引き上げられます。令和7年4月から賃金助成の単価が引き上げられ、中小企業では1人1時間あたり1,000円が支給されます。本記事では賃金助成の仕組みと、受給額を最大化するポイントを解説します。
1賃金助成とは何か?経費助成との違い
| 経費助成 | 賃金助成 | |
|---|---|---|
| 助成対象 | 受講料・教材費など訓練にかかった費用 | 訓練中に支払った賃金の一部 |
| 助成率・単価 | 中小企業75%・大企業60% (定額制は上限20,000円/名/月) |
中小企業1,000円/時間 大企業500円/時間 |
| 対象の訓練形式 | 集合研修・eラーニング・定額制サービス等 | 集合研修・オンライン研修(講師あり)のみ eラーニング・通信制・定額制は対象外 |
| 計算の基準 | 実際にかかった費用×助成率 | 実際に訓練した時間数×単価 |
eラーニング・定額制サービスは賃金助成の対象外です。賃金助成を受けるには、講師がいるリアルタイムの集合研修・オンライン研修の実施が必要です。
2賃金助成の単価と上限(令和7年4月改正後)
令和7年4月1日以降に提出した計画届分から新単価が適用されます。それ以前に提出した計画届分は旧単価(中小960円・大企業480円)が適用されます。
| 中小企業 | 大企業 | |
|---|---|---|
| 賃金助成単価(令和7年4月〜) | 1,000円/時間 | 500円/時間 |
| 旧単価(〜令和7年3月) | 960円/時間 | 480円/時間 |
| 賃金助成の上限時間 | 1人1訓練あたり1,200時間 | |
賃金助成の計算例(中小企業):
10名×30時間の集合研修を実施した場合
1,000円 × 30時間 × 10名 = 30万円の賃金助成
これに経費助成(受講料×75%)が加わるため、受給総額はさらに大きくなります。
3賃金助成を受けるための4つの要件
4賃金助成を最大化する3つのポイント
賃金助成は訓練時間に比例します。1人あたり1,200時間まで対象なので、中期的な人材育成計画を組む場合は訓練時間を多く確保するほど受給額が増えます。
10名×100時間の集合研修:1,000円×100h×10名 = 100万円の賃金助成(経費助成に加算)
正社員だけでなく、週20時間以上勤務のパート・アルバイト・有期契約スタッフも対象です。雇用保険の加入者をすべて訓練対象に含めることで受給総額が大きくなります。
同一年度で最大3回まで申請できます。カリキュラムを変えながら複数回の訓練を計画することで、年間の受給上限(1事業所1億円)に近づけることが可能です。
3回申請する場合、それぞれの訓練について別々の計画届を提出する必要があります。まとめて1回の申請で3コース分を申請することはできません。
5賃金助成でやりがちな申請ミス
・残業時間・休日に研修を実施してしまう
・賃金台帳に訓練日の記録がない
・出勤簿と訓練記録の日時が不一致
・eラーニングで賃金助成を申請しようとする
・訓練中の賃金を通常業務分と区別して記録していない
・就業時間内にスケジュールを組む
・出勤簿・賃金台帳・訓練記録を一致させる
・訓練時間を賃金台帳に明記する
・賃金助成は集合研修・オンライン研修のみに適用
・計画届提出後に訓練開始する順序を守る
6定額制eラーニングと集合研修の組み合わせ戦略
賃金助成を活用しながら、コストパフォーマンスを最大化するには定額制eラーニング(Bizle)と集合研修・オンライン研修の2本立て申請が有効です。
訓練①:Bizle定額制(12ヶ月)
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 受講料(10名×12ヶ月) | 324万円 |
| 経費助成(上限20,000円/名/月) | 240万円 |
| 賃金助成 | 対象外 |
訓練②:集合研修・オンライン研修(30時間)
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 受講料(10名) | 50万円(仮) |
| 経費助成(75%) | 37.5万円 |
| 賃金助成(1,000円×30h×10名) | 30万円 |
2訓練合計の助成額:240万円+67.5万円 = 307.5万円
実質負担:374万円 − 307.5万円 = 66.5万円(約18%)
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Bizleへのお問い合わせはこちら →本記事の情報は2025年6月時点のものです。制度の詳細・最新情報は必ず厚生労働省の公式ページまたは管轄の労働局でご確認ください。







