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人材開発支援助成金とは?助成金の申請要件をわかりやすく解説

公開日:編集日:監修:Bizle読了目安:約11分
人材開発支援助成金とは?助成金の申請要件をわかりやすく解説

「従業員の研修費用を国に補助してもらえると聞いたけど、どんな制度?」「うちの会社は対象になる?」——そんな疑問にお答えします。人材開発支援助成金は、従業員のスキルアップにかかる費用を国が最大75%助成する制度です。たとえば事業展開等リスキリング支援コースでは、中小企業で経費助成75%、大企業で60%という助成率が設定されています(人への投資促進コースなど他のコースもあります)。本記事では、制度の概要から申請要件・申請の流れ、令和8年8月3日の改正で変わった点までをわかりやすく解説します。

1人材開発支援助成金とは

人材開発支援助成金は、事業主が従業員に対して職務に関連した訓練を実施した場合に、訓練費用や訓練期間中の賃金の一部を国が助成する制度です。厚生労働省が管轄し、ハローワーク・都道府県労働局を通じて申請します。

人材開発支援助成金には複数のコースがあり、たとえば事業展開等リスキリング支援コースは新規事業の立ち上げなどの事業展開に伴い、事業主が雇用する労働者に、新たな分野で必要となる知識・技能を習得させる訓練を計画に沿って実施した場合に、訓練経費や訓練期間中の賃金の一部を助成する制度で、令和4年〜8年度の期間限定の助成金(令和4年12月〜、令和8年度末までの時限措置)です。コースの種類や要件は改正されることがあるため、本記事でも最新の制度内容をもとに解説します。

申請するのはあくまでも事業主(法人または個人事業主)です。従業員個人が直接申請することはできません。パート・アルバイト・有期雇用の労働者を対象とした訓練でも、申請するのは雇用する事業主側となります。

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助成の対象は2種類。訓練にかかった経費(受講料など)と、訓練期間中に支払った賃金の両方が助成対象です。コースによって助成率・助成額が異なります。

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事業展開等リスキリング支援コースでは、令和8年8月3日から制度の一部が改正されました。DX化・GX化に関する訓練のうち、職業、または職務に間接的に必要となる知識・技能を習得させる内容のものや、職業、または職務の種類を問わず、職業人として共通して必要となるものは助成対象外となります。また、助成が受けられる訓練の受講回数は同一の労働者に対して一の年度で3回まで、このうちeラーニングによる訓練の場合は、同一の労働者に対して一の年度で1回までに変更されています(経過措置あり)。詳しい要件は後述します。

26つのコース一覧と助成率

人材開発支援助成金には、目的や対象に応じた6つのコースがあります。

コース名主な対象経費助成率(中小)
人材育成支援コース 職務関連の一般的なOFF-JT訓練 60〜75%
教育訓練休暇等付与コース 有給教育訓練休暇制度の導入 経費助成なし(賃金助成のみ)
人への投資促進コース 高度デジタル人材育成・サブスク型eラーニング等 60〜75%
事業展開等リスキリング支援コース DX・新規事業・人材育成計画に基づく訓練 中小75%/大企業60%
建設労働者認定訓練コース 建設業向け認定訓練 1/6相当額
建設労働者技能実習コース 建設業向け技能実習 3/4(中小)
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「人への投資促進コース」「事業展開等リスキリング支援コース」は令和8年度(2026年度)が最終年度の見込みです。特に手厚い助成が受けられるこの2コースは、今年度中の活用が重要です。

事業展開等リスキリング支援コースについては、令和8年8月3日から制度の一部が変更されています。対象とならない訓練として、職業・職務に間接的に必要となる知識・技能や、職業人として共通して必要となる内容は、令和8年8月3日以降に提出する計画ではDX・GX化に関する訓練であっても対象外となりました。また、助成が受けられる訓練の受講回数は、同一の労働者に対して一の年度で3回まで、このうちeラーニングによる訓練の場合は同一の労働者に対して一の年度で1回までとなります(令和8年8月3日以降に提出された計画届に基づく訓練が対象)。

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定額制サービス(月額制のeラーニングサービスなど)による訓練には、この「1回まで」の制限は当てはまりません。要件を満たせば、人への投資促進コースの定額制訓練等と合算して1労働者につき1年度で3回まで申請できます。単発のeラーニング講座と、月額制のeラーニングサービスでは扱いが異なる点に注意してください。

3共通の申請要件

コースごとに細かい要件は異なりますが、すべてのコースに共通する主な申請要件は以下のとおりです。

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【要件 1】雇用保険の適用事業所であること

申請事業主が雇用保険の適用事業所として登録されていることが前提です。未加入の場合は、まずハローワークで雇用保険の加入手続きが必要です(手続きには1〜2週間程度かかります)。

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雇用保険の被保険者でない従業員(役員・個人事業主本人など)を対象とした訓練は、助成対象外となります。

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【要件 2】訓練開始前に「訓練計画届」を提出していること

訓練を始める前に、都道府県労働局へ「職業訓練実施計画届」を提出し、受理されていることが必須です。提出期限は訓練開始日の1ヶ月前〜6ヶ月前の間です。

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計画届の提出前に開始した訓練は一切対象外です。「先に研修を受けてから申請しよう」は不可。必ず事前申請が必要です。

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【要件 3】訓練経費を事業主が全額負担していること

助成金は後払いです。訓練経費・訓練期間中の賃金は、企業が一旦全額を立て替えて支払うことが要件です。

対象外になるケース対象になるケース
従業員に費用の一部を負担させた場合、訓練機関から割引や返金を受けた場合事業主が受講料を全額支払い、従業員への費用請求も返金も一切ない場合
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【要件 4】訓練終了後2ヶ月以内に支給申請を行うこと

訓練が終了した翌日から2ヶ月以内に、管轄の都道府県労働局へ支給申請書と必要書類を提出します。この期限を過ぎると申請できなくなります。

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賃金台帳・出勤簿・受講証明書など、証跡となる書類を訓練中から整備・保管しておく必要があります。

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【要件 5】訓練時間・実施方法がコースの基準を満たすこと

訓練はOFF-JT(通常業務と切り離した形)で実施することが基本です。訓練時間は1コースあたり10時間以上必要です(コースによって異なる場合あり)。

定額制サービス(サブスク型eラーニング等)を利用する場合は、受講者1人あたりの標準学習時間が、支給申請時点で合計10時間以上であることが条件です。これは実際の視聴時間ではなく、定額制サービス:修了した訓練の標準学習時間が支給申請時に合計10時間以上の労働者のみが対象(実際の視聴時間ではない)とされている点に注意してください。

⚠️

事業展開等リスキリング支援コースでは、令和8年8月3日以降に提出する計画届から、DX化・GX化に関する訓練であっても、職業・職務に間接的に必要な知識にとどまるものや、職業人として共通して必要となる内容(マナー・リテラシー・概念理解など)は対象外とされています。対象労働者の職務に直結する訓練かどうかを確認してから申請しましょう。

また、eラーニングによる訓練は、同一の労働者につき1年度(支給申請日を基準に4月1日〜翌年3月31日)に1回までという受講回数の制限があります(令和8年8月3日以降に提出された計画届が対象)。一方、定額制サービスによる訓練は、人への投資促進コースの定額制訓練などと合わせて1年度に3回まで申請できる点が異なります。どちらに当てはまるか不明な場合は、社会保険労務士や労働局に確認することをおすすめします。

4申請の流れ

STEP 1コース・訓練内容を決める
実施する訓練がどのコースに該当するかを確認します。訓練機関・カリキュラム・受講者・期間を決定します。
STEP 2訓練計画届を提出(訓練開始1〜6ヶ月前)
都道府県労働局へ「職業訓練実施計画届」と必要書類を提出します。定額制サービスによる訓練(事業展開等リスキリング支援コース)の場合は、契約期間の初日の1ヶ月前までに提出が必要です。窓口・郵送のほか、GビズIDを使った電子申請(雇用関係助成金ポータル)も利用できます。
STEP 3訓練を実施する
計画どおりに訓練を実施します。受講記録・出勤簿・賃金台帳を整備・保管しておきます。訓練費用は事業主が全額支払います。
STEP 4支給申請を行う(訓練終了後2ヶ月以内)
訓練終了後、支給申請書と必要書類を労働局へ提出します。審査を経て助成金が支給されます。事業展開等リスキリング支援コースでは、令和7年度以降、支給・不支給の審査は支給申請後にまとめて行われるため、計画届を出した時点では支給は確定しません。
STEP 5助成金の受給
審査完了後、指定口座に助成金が振り込まれます。1事業所あたり年間上限は1億円(賃金助成は1人1訓練あたり1,200時間分)。

5受給できないケース(注意点)

要件を満たしているように見えても、以下に該当する場合は不支給または返還の対象になります。特に事業展開等リスキリング支援コースでは、令和8年8月3日から訓練内容や受講回数に関するルールが変わっているため、あわせて注意が必要です。

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① 計画届を出す前に訓練を開始した
どんな理由であっても、事前申請なしの訓練は対象外です。

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② 訓練費用の一部を従業員に負担させた、または割引を受けた
費用の全額が事業主負担である必要があります。

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③ 支給申請を2ヶ月以内に行わなかった
期限を1日でも過ぎると申請できません。

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④ 受講記録・賃金台帳等の書類が不備
eラーニングの場合、受講ログ・修了証などの証跡データが必須です。

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⑤ 訓練内容が「職業人として共通して必要な知識・技能」にとどまっている
事業展開等リスキリング支援コースでは、DX化・GX化に関する訓練であっても職業・職務に間接的に必要となる知識・技能を習得させる内容のものや、職業・職務の種類を問わず職業人として共通して必要となるものは助成対象外です。たとえば、DXの概念やデジタル技術の概要、データ活用の考え方を学ぶだけの訓練、脱炭素の基本理念や国際情勢を学ぶだけの訓練がこれにあたります。こうした判定は令和8年8月3日からの変更点として、DX化・GX化に関する訓練についても「対象とならない訓練」が追加されたことによるものです。対象労働者の具体的な業務に直結する内容かどうかを確認してから申請することが重要です。

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⑥ eラーニング訓練の受講回数の上限を超えている
令和8年8月3日以降に提出した計画届に基づく訓練については、本コースで助成が受けられる訓練の受講回数は、同一の労働者に対して一の年度で3回まで、このうちeラーニングによる訓練の場合は、同一の労働者に対して一の年度で1回までとなります。年度は支給申請日を基準に4月1日から翌年3月31日までで数えます。4回目以降の受講や、同一年度に2回目のeラーニング受講分は不支給となるため、計画段階で回数を管理しておく必要があります。

6eラーニングでの活用ポイント

法人向けeラーニングは、人材開発支援助成金の対象として活用できます。ただし、定額制(サブスク型)サービスを使う場合は、修了した訓練の標準学習時間が支給申請時に合計10時間以上であることが要件で、実際の視聴時間ではなく、教育訓練機関の一覧表で確認できることが必要です。これは事業展開等リスキリング支援コースの要件で、経費助成の限度額は1人1月あたり2万円(1か月未満は日割り)となっています。また、業務命令として労働時間に受講させる必要があり、労働者が自発的に受講した時間は10時間の要件に数えられません。

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BizleはAI定額制eラーニングサービス(サブスク型)に該当すると考えられます。助成金を活用する際は、受講者ごとの学習時間をBizleの管理画面でしっかり記録・確認してください。

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Bizleは受講履歴・修了証データの一元管理機能を備えており、助成金申請に必要な証跡管理もスムーズに行えます。

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令和8年8月3日の改正により、「DXリテラシー」「生成AIの基礎」「汎用的なプロンプトの作り方」など、概念理解・汎用的な内容にとどまる訓練は助成の対象外になり得ます。eラーニングを選ぶ際は、受講者の具体的な職務に直結する内容かどうか、対象労働者を担当業務に合わせて選んでいるかを確認してください。

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助成が受けられる受講回数には上限があります。コース全体では1労働者につき1年度で3回まで、単発のeラーニング訓練は令和8年8月3日以降に提出した計画届から1労働者につき1年度で1回までです。一方、Bizleのような定額制サービスによる訓練には、このeラーニングの1回制限は当てはまらず、要件を満たせば従来どおり1労働者につき1年度で3回まで申請できます(個別の可否は社労士・労働局への確認をおすすめします)。

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人材開発支援助成金の対象要件を満たしたカリキュラム設計から、受講履歴・修了証の記録管理まで。Bizleの法人向けeラーニングサービスで、研修コストを最小化しながら社員のスキルアップを実現しましょう。

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本記事の情報は公開時点のものです。制度の詳細・最新情報は必ず厚生労働省の公式ページまたは管轄の労働局でご確認ください。

本記事の情報は公開時点(2026年5月)のものです。

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